肥満

心臓血管

脂肪による心不全:心外膜脂肪組織(Epicardial Adipose Tissue;EAT)とHFpEF

はじめに 心不全の診療現場において、左室駆出率が50%以上に保たれているにもかかわらず心不全症状を呈する、駆出率の保持された心不全(HFpEF)の増加が大きな課題となっています。HFpEFは全心不全症例の50%以上を占めており、その5年死亡...
肥満

男性肥満関連二次性性腺機能低下症(MOSH)・テストステロン低下の病態と対策 2019

はじめに 健康診断の数値に一喜一憂しつつも、日々の忙しさに追われる中年期以降の男性にとって、ウエスト周りの増加は単なるスタイルの崩れとして片付けられがちです。しかし、腹囲の拡大と同時に進行しているかもしれない重大な内分泌異変をご存じでしょう...
肥満

男性肥満におけるテストステロン低下の病態・メカニズム 2014

肥満とテストステロン低下の知られざる世界構造 肥満の増加 現代社会における肥満の増加は、単なる体型の変化にとどまらず、男性ホルモンであるテストステロンの低下という重大な内分泌障害を引き起こしています。WHOのデータによると、2002年から2...
肥満

加齢に伴う脂肪の「再分布」:中年太り・体組成変化とそのリスク

はじめに 健康診断の診断書で、体重やBMIの数値が数年前と変わっていない、あるいはむしろ少し落ちているのを見て胸を撫でおろした経験はないでしょうか。あるいは、40代、50代と年齢を重ねるにつれて、以前と同じ食生活や運動習慣を続けているにもか...
肥満

大相撲力士の死亡リスク2

はじめに 太っていることがむしろ勝利への強力な武器となり、日常的な増量が推奨される唯一無二のアスリート、それが大相撲のプロ力士です。激しい稽古を重ね、屈強な筋肉の上に大量の皮下脂肪や内臓脂肪を纏う彼らの体格は、一般的な生活習慣病患者の肥満と...
肥満

大相撲力士の死亡リスク

はじめに:アスリートの肉体に潜む「過体重」というリスク 運動習慣がもたらす健康効果は、極端な過体重による生存への悪影響を本当に相殺できるのでしょうか。「運動をしているから、少し太っていても問題ない」という安心感は、医学的にどこまで通用するの...
肥満

内臓脂肪:「大網脂肪」とは一線を画す「腸間膜脂肪」 

はじめに 日々の臨床や健康管理において、私たちは内臓脂肪の蓄積に目を光らせています。しかし、一口に内臓脂肪と言っても、実はその場所によって性質が大きく異なることをご存じでしょうか。これまで内臓脂肪の研究の多くは、アプローチのしやすさから大網...
肥満

脂肪組織の不均一性:脂肪組織の部位による違い

はじめに 私たちは日常的に「脂肪が増えた、減った」と一喜一憂しますが、その脂肪が体のどこに位置し、どのような細胞で構成されているかまで意識することは稀です。しかし、医学の世界では、脂肪組織は単なる余剰エネルギーの貯蔵庫ではなく、全身の代謝を...
肥満

エネルギーバランスと肥満とがん

はじめに 現代社会において、肥満は単なる体型の変化や自己管理の不足を意味するものではありません。それは全身の代謝を根底から揺るがし、がんをはじめとする多様な慢性疾患を引き起こす重大な「疾患」そのものです。2017年に国際がん研究機関(Int...
がん、悪性腫瘍

内臓脂肪の大網が持つ生体防御とがん転移の「二面性」

はじめに 私たちの腹腔内、胃の下からまるでエプロンのように垂れ下がり、小腸や大腸といった生命維持に不可欠な内臓を優しく包み込んでいる組織があります。これが「大網(greater omentum)」です。解剖学的には、胃の大弯から横行結腸へと...