生活環境

依存症

受動喫煙(Secondhand smoke)の健康被害のまとめ

はじめに 受動喫煙は、他人の喫煙によって発生する煙(主に副流煙+呼出煙)を、本人が非喫煙者として吸い込む曝露です。重要なのは「自分が吸っていない」場合でも、煙に含まれる多数の有害化学物質(発がん物質、酸化ストレスを増やす物質、微小粒子など)...
依存症

受動喫煙が非喫煙者の血管を蝕み、高血圧を招く

はじめに 世界中で成人の約30パーセントが罹患しているといわれる高血圧は、心血管疾患や脳卒中、そして突然死の最大の独立したリスク因子であり、その予防は公衆衛生上の最優先課題です。しかし、高血圧患者の多くはその発症を自覚しておらず、適切な治療...
生活環境

地球の危機、人類の危機 「環境心臓病学(Environmental Cardiology)」という新たな学問領域の確立

序章 2026年に発表されたこの特別報告書は、心血管健康の定義を根底から覆す、極めて野心的かつ包括的な文書です。欧州心臓病学会(ESC)、米国心臓病学会(ACC)、米国心臓協会(AHA)、そして世界心臓連合(WHF)という、世界の循環器領域...
生活環境

【18℃の境界線】あなたの家の「寒さ」が命を削る?

はじめに 「家の中が寒いのは当たり前」 もしあなたがそう思っているとしたら、それは医学的に見て極めて危険なバイアスかもしれません。 今回ご紹介するのは、2023年に公衆衛生学の権威あるジャーナル『Public Health』に掲載された、室...
生活環境

大気汚染が運動の恩恵を打ち消す

はじめに 運動は万能薬である。この公衆衛生上の定説に、大気汚染という「負の触媒」がどのように干渉するのか。2025年に発表された最新の知見は、私たちが健康のために行っている努力が、環境条件一つでその価値を半分以下にまで減じさせてしまうという...
生活環境

自然光が降り注ぐ窓辺で過ごすと、糖尿病予防・治療になる?

はじめに 現代社会において、人類は全時間の80パーセントから90パーセントを室内で過ごすという、生物学的歴史において極めて異質な環境に身を置いています。特にオフィス環境における光刺激の欠乏は、中枢時計と末梢組織の同期を乱し、糖尿病をはじめと...
心拍/不整脈

電気自動車の電磁界(electromagnetic field:EMF)と心血管系リスク

EV時代の到来と科学的精査の必要性 電気自動車は、地球規模での気候変動対策と都市の大気汚染軽減という喫緊の課題に対し、内燃機関車に代わる持続可能なソリューションとして急速に普及しています。従来の排ガス(NOx、SO2、微小粒子状物質など)が...
生活環境

マイクロプラスチックと人体:見えない侵入者がもたらす健康影響

はじめに 私たちの生活を支えるプラスチックは、今やあらゆる環境に浸透しています。2020年の世界のプラスチック生産量は4億3500万トンに達し、2000年の約2倍に増加しました。さらに2040年には70%の増加が見込まれており、その影響は環...
生活環境

夜間光曝露と心血管疾患リスク

序論:夜の光が心臓を脅かす時代へ 私たちは夜でも街灯、スマートフォン、室内照明に囲まれ、かつてないほど「暗い夜」を失いつつあります。Windredらの研究は、こうした夜間の人工光曝露(light exposure at night, LAN...
心拍/不整脈

私たちが宇宙を旅する未来は、もう目前に迫っている!宇宙飛行と心血管系の生理変化

はじめに 有人宇宙探査は、かつて国家主導の壮大なプロジェクトでしたが、近年は民間企業の参入により新たな局面を迎えています。月面滞在や火星探査といった長期宇宙滞在が現実味を帯びるなかで、最も大きな課題の一つが人体への影響です。特に心血管系は重...