身体活動

生活環境

大気汚染が運動の恩恵を打ち消す

はじめに 運動は万能薬である。この公衆衛生上の定説に、大気汚染という「負の触媒」がどのように干渉するのか。2025年に発表された最新の知見は、私たちが健康のために行っている努力が、環境条件一つでその価値を半分以下にまで減じさせてしまうという...
身体活動

高強度・長時間運動による不整脈:誰がどのくらい生じやすいのか?

はじめに 私たちが健康を維持し、生命の躍動を感じるために行う「運動」という行為。しかし、その恩恵と表裏一体にあるリスクについて、私たちはどれほど正確に理解しているでしょうか。特に、エリートアスリートではない、いわゆる「レクリエーション層」の...
身体活動

中高年男性の「初フルマラソン」は、心臓にダメージを与えるのか?

はじめに フルマラソンという過酷な挑戦が、中高年の心臓にどのような爪痕を残すのか。この古典的かつ切実な問いに対し、2025年に発表された最新の研究は、最先端の心臓イメージング技術を駆使して一つの明快な答えを提示しました。私たちは、激しい運動...
心拍/不整脈

アスリートの徐脈、スポーツ心臓は「才能」だった?

はじめに 持久系アスリートの身体が示す生理的適応の中でも、安静時心拍数の著しい低下、いわゆる「アスリート徐脈」は古くから医学的関心の対象となってきました。一般的には、トレーニングによる迷走神経緊張の亢進や、洞結節のリモデリングなどがその主因...
心拍/不整脈

最大心拍数の推定式は正確なのか?その誤差要因は?

序論:最大心拍数という「生理学的上限」 最大心拍数(Maximal Heart Rate, MHR)は、心拍がどこまで上がるかという「心臓の生理的限界」を示す指標であり、運動強度の設定・心肺フィットネス評価・リスク管理の基盤をなすパラメータ...
眼科

高齢者における視覚、聴覚、嗅覚、触覚の障害による死亡リスク上昇を最小限にする方法

はじめに:感覚の衰えは、単なる老化現象ではない 私たちは日常生活の中で、視覚、聴覚、嗅覚、触覚といった複数の感覚を無意識のうちに使いながら、世界を認識しています。ところが加齢とともにこれらの感覚は徐々に衰え、そのことが生活の質だけでなく、生...
身体活動

職業的活動と余暇的活動の健康への影響

はじめに 近年、世界的に「身体活動は健康寿命を延ばす」というメッセージが広く共有されています。しかしその一方で、体をよく動かす職業に従事している人々が、必ずしも長寿であるとは限らないという“身体活動パラドックス(physical activ...
心拍/不整脈

アスリートにおける心電図異常

序論 競技アスリートの心臓は、強度の高いトレーニングによって電気的・構造的・機能的な適応を示します。その結果、心電図(ECG)にはしばしば非アスリートには見られない特徴的な変化が出現します。洞性徐脈や房室伝導遅延、T波陰転といった所見は、病...
身体活動

身体活動を「始めること」と「やめないこと」が健康長寿の鍵

はじめに 身体活動(physical activity, PA)は健康長寿を支える最も強力な非薬物的介入の一つです。これまでの疫学研究では、単一時点のPA測定と死亡リスクとの関連を検討したものが多く、長期にわたるPAの変化や蓄積パターンが死...
心拍/不整脈

日本における山岳遭難死の実態 心臓突然死の頻度は?

はじめに  登山ブームが定着した日本では、年間およそ1,100万人がレクリエーション目的で山岳地域を訪れていると報告されています(2015年時点)。その一方で、毎年300人以上が命を落としており、その大半は警察による山岳救助の対象者です。本...