ポジティブ心理学

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心拍変動バイオフィードバック(HRVB)と精神的ストレス時の冠血流予備能

背景と研究の意義 心理的ストレスが冠動脈疾患(CAD)の発症・増悪に深く関わることは広く知られています。特に、精神的ストレス誘発心筋虚血(MSIMI)は、CAD患者の心血管死や非致死的心筋梗塞のリスクを有意に高めると報告されています。従来、...
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溺愛するペットを失う時:ペットロスとその対策 

はじめに 現代社会において、ペットは単なる飼育動物ではなく、家族の一員として認識される存在となっています。2025年10月18日〜19日、東京・駒沢公園で開催された「駒沢わんこ祭り2025」の会場にも愛犬と飼い主たちが大勢集っておりました。...
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通勤と主観的幸福感・メンタルヘルスの関連性

はじめに 現代社会において、通勤は多くの人々の日常生活に深く根付いた習慣的行動です。英国労働組合会議(TUC)の報告によれば、2009年時点で英国南東部の労働者は、前年比31時間も通勤時間が増加しています。このような時間的負担は、人々の主観...
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「笑い」と死亡率・心血管疾患発症リスクとの関連

はじめに 笑いがもたらす健康効果は、民間レベルでは以前から広く語られてきました。しかし、医学的に「笑いの頻度」と「全死亡率」や「心血管疾患発症率」との因果的関連を、前向きコホートデザインで検討した研究はほとんど存在しませんでした。本稿では、...
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お金の不安は健康問題。経済的な不安が「心臓」に与える影響

医療や健康の領域ではこれまで、教育水準や所得といった社会経済的地位(SES)と健康の関連性が数多く報告されてきました。2025年にJAMA Cardiologyという米国の有名な医学誌に掲載された論説が、もっと深い問題を提起しています。それ...
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相対的剥奪(relative deprivation)と寿命の関係 ― 社会的比較が命を縮める

健康と所得の間には、思いのほか深い関係があります。とりわけ絶対的な貧困ではなく、他人との比較により感じる「相対的な剥奪感」が、どのように死亡リスクに影響を与えるかを検証したこの研究は、私たちが見落としがちな「価値観の優先順位」が、実は生死に...
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スイーツとウェルビーイング「スーパー・コンビニ スイーツ白書2025」

甘いものを口にした瞬間の幸福感。それは単なる嗜好品としての喜びにとどまらず、食行動が直接、私たちの脳や身体に働きかける生理現象でもあります。株式会社モンテール「スーパー・コンビニ スイーツ白書2025」は、スイーツ消費と幸福感(ウェルビーイング)に迫ったものです。
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時間帯、曜日、季節が精神健康と幸福に与える影響

私たちの精神健康と幸福(Mental Health and Well-being, MHW)は、時間帯、曜日、季節によってどのように変化するのでしょうか?この問いに答えるために、2年間にわたって収集された約100万件のデータが分析されました。
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冷水浸漬(Cold Water Immersion, CWI)がウェルビーイングに与える影響

冷水浸漬(Cold Water Immersion, CWI)は、単なる精神的修行ではなく、生理学的・心理学的な好影響をもたらす確固たる根拠を持つ。 CWIが健康な個人のウェルビーイングに与える影響を解説する。
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死別と抑うつ:脆弱性の性差 

死別は人生の中でも最も精神的・身体的負担の大きいライフイベントの一つである。本稿では、Umberson ら の研究を基に、死別が男女に及ぼす影響の違いと、それに伴う抑うつの発症メカニズム について考察する。