脂質代謝

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経口PCSK9阻害薬:Laroprovstat ラロプロブスタット

はじめに 脂質管理の歴史において、Proprotein Convertase Subtilisin/Kexin type 9;PCSK9の発見と阻害薬の開発は、最大級のイノベーションです。しかし、強力なLDLコレステロール(LDL-C)低下...
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HDL-C変動性と末梢動脈疾患リスク 

はじめに 末梢動脈疾患(PAD)は、時に「沈黙の病」と呼ばれます。冠動脈疾患や脳卒中と同じ動脈硬化のプロセスを辿りながらも、PADはその認識の低さから、発見が遅れ、重症化するまで放置される傾向にあります。しかし、その背後には広範な動脈硬化が...
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冠動脈疾患におけるPCSK9阻害薬単剤療法

はじめに 冠動脈疾患は、現代社会における極めて深刻な健康課題であり、世界中で約1億9700万人もの人々がその脅威に直面しています。脂質異常症、とりわけ低密度リポタンパク質コレステロール(LDLコレステロール)の持続的な上昇が、動脈硬化を急速...
脂質代謝

脂質管理のパラダイムシフト:ApoB目標値導入がもたらす医療経済的インパクト

はじめに 動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)の予防において、私たちは長年、悪玉コレステロールとして知られるLDLコレステロール(LDL-C)の値を絶対的な指標としてきました。しかし、現代の脂質管理は、単なるコレステロールの質量管理から、病因...
がん、悪性腫瘍

中性脂肪の高値は、がんのサインかもしれない

はじめに 現代社会において、中性脂肪は心血管疾患のリスク因子としての側面ばかりが強調されてきました。しかし、2026年に発表された最新の知見は、私たちの視座を大きく変えることになります。日本の全身がん検診プログラムの精緻なデータを分析した結...
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脂質リスクは「男女同じものさし」で見てよいのか:LDL・apoB・Lp(a)・中性脂肪の性差

はじめに 脂質異常症の診療では、LDL-Cが高いか、HDL-Cが低いか、中性脂肪が高いか、という数値にどうしても目が向きます。もちろん、それは間違いではありません。LDL-CやapoBを含む動脈硬化惹起性リポ蛋白が、冠動脈疾患を中心とした心...
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スタチンを倍増か、スタチン+ベムペド酸か

はじめに 心血管疾患の予防において、LDLコレステロール(LDL-C)の管理は、今や「低ければ低いほど良い(The lower, the better)」という段階から「早ければ早いほど良い(The earlier, the better)...
脂質代謝

スタチン関連筋肉症状のメカニズム

はじめに 脂質異常症治療において、スタチンは心血管疾患リスクを劇的に低下させる「21世紀の特効薬」として君臨しています。現在、世界中で2億人以上の患者に処方されていますが、その輝かしい功績の影で、長年議論されてきたのがスタチン関連筋肉症状(...
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スタチン服用で筋症状が出てしまい、服薬断念した人に残された服薬再開の道

はじめに 医学の歴史において、スタチン製剤ほど心血管疾患の予防に寄与してきた薬剤は他に類を見ません。しかし、臨床現場では常に一つの大きな壁に突き当たります。それが、筋肉痛などの自覚症状を理由とした服用中断です。驚くべきことに、これまでの大規...
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スタチン不耐容患者 エゼチミブvs ベムペド酸

はじめに 医療における脂質管理の歴史は、スタチンという革命的な薬剤の登場によって大きく塗り替えられました。しかし、その輝かしい功績の影で、副作用への懸念や実際の筋肉症状によって治療を断念せざるを得ない「スタチン不耐容」という課題が、臨床現場...