中枢神経・脳 スタチン使用がくも膜下出血発症リスクを低減し得る はじめに くも膜下出血(SAH)は、致死率が高く、救命できても重篤な後遺症を残すことが多い脳血管疾患です。主因は脳動脈瘤の破裂ですが、未破裂の段階で発見・外科的処置できるケースは限られます。近年、脂質低下薬として広く用いられるスタチンが、血... 2025.08.11 中枢神経・脳脂質代謝
中枢神経・脳 下位脳神経症候群:多彩な神経症候 はじめに 脳神経のうち、特に下位脳神経(Lower Cranial Nerves, 以下LCN)である第IX〜XII脳神経(舌咽神経、迷走神経、副神経、舌下神経)は、咀嚼・嚥下・音声・味覚・自律機能など、生命維持と生活の質に直結する多彩な機... 2025.08.05 中枢神経・脳
中枢神経・脳 心血管リスク因子はどのくらい認知症発症と関連するのか?「80歳を超えてからでは遅い」という現実 はじめに 認知症の発症には加齢や遺伝的素因だけでなく、生活習慣に基づく修正可能な危険因子の関与が指摘されてきました。その中でも特に「中年期の高血圧・糖尿病・喫煙」は、血管性病変を介して脳機能に影響を与えるとされ、近年ではアルツハイマー病と... 2025.07.19 中枢神経・脳
中枢神経・脳 不整脈発症後、認知症の進行が加速する:16年間の縦断コホート研究 はじめに 加齢とともに増加する心房細動などの不整脈は、脳卒中や認知症といった重大な転帰と関連していることが数多くの研究で示されています。なかでも、心房細動が脳血流の変動や微小塞栓を介して認知機能に影響を及ぼす可能性が注目されてきました。こち... 2025.06.21 中枢神経・脳心拍/不整脈
中枢神経・脳 頸動脈狭窄治療における個別化医療の新たな展望:ECST-2試験2年間中間結果 はじめに 頸動脈狭窄に対する血行再建術(carotid endarterectomy: CEAまたはcarotid artery stenting: CAS)は、30年以上前のランダム化比較試験(RCT)の成果に基づき、長らく脳卒中予防戦略... 2025.05.28 中枢神経・脳
中枢神経・脳 心房細動アブレーションで認知症予防;拍動とグリアリンパ系(glymphatic system) はじめに 心房細動(AF)は、脳卒中や死亡のリスク要因として知られていますが、近年は脳卒中がなくても認知症や軽度認知障害のリスクを上昇させることが報告され、臨床上の注目が高まっています。また、AFが全原因性認知症や血管性認知症のみならず、... 2025.05.27 中枢神経・脳心拍/不整脈
中枢神経・脳 低亜鉛、銅、マンガン摂取と抑うつ・不安症状の関連:日本の労働者を対象とした横断研究 はじめに:心の健康とミネラル摂取の新たな接点 うつや不安といった精神疾患は、近年ますます社会的関心が高まっている健康問題です。特に労働世代においては、精神的不調が労働生産性の低下や職場離脱の原因となり、個人のみならず組織や社会全体への影響が... 2025.05.22 中枢神経・脳食事 栄養
中枢神経・脳 心血管保護作用を持つ血糖降下薬は認知症を防げるか? はじめに 世界で7500万人が認知症を患うと予測される2030年に向け、予防戦略は喫緊の課題です。糖尿病はその一因であり、推計で全認知症の約5%が糖尿病に起因するとされています。一方、近年の糖尿病治療は「血糖値コントロール」だけにとどまらず... 2025.04.29 中枢神経・脳糖尿病関連
中枢神経・脳 睡眠障害と睡眠不足における脳変化の違い(詳細版) はじめに 睡眠は、情動制御、認知機能、身体の恒常性維持にとって不可欠な生理現象です。しかし現代社会では、慢性的な睡眠障害および急性の睡眠不足が広く蔓延しており、その影響は精神疾患の悪化、記憶障害、情動不安定性などに及びます。特に、様々な睡眠... 2025.04.26 中枢神経・脳睡眠
中枢神経・脳 「睡眠不足」と「睡眠障害」、脳への影響はどう違う?やさしく解説。 はじめに:眠れない夜の先にあるもの 夜なかなか寝つけない、不安で何度も目が覚める。そんな「睡眠の悩み」を抱えたことはありませんか? 「たかが睡眠」と思いがちですが、最近の研究で睡眠の質や量が脳に与える影響はとても大きいことがわかってきました... 2025.04.26 中枢神経・脳睡眠