血圧

新たなる降圧治療:大動脈腎神経節(ARG)焼灼

高血圧治療における神経解剖学的障壁と新たな希望 現代の循環器内科において、薬剤抵抗性高血圧への挑戦は終わることのないテーマです。カテーテルによる腎デナベーション(renal denervation;RDN)は、低侵襲な自律神経変容療法として...
血圧

血圧管理の「新次元」:目標値達成への「速さ」と「安定性」

はじめに 高血圧治療における最大の関心事は、長らく「どの数値まで下げるべきか」という到達点にありました。しかし、2026年に発表されたSTEP試験の最新知見は、私たちの視座を劇的に転換させます。血圧管理の真髄は、単なる到達点(Destina...
身体活動

「座りすぎ」を歩数で帳消しにできるか

はじめに 現代社会において、私たちは1日の大半を椅子の上で過ごしています。この「座位行動」が健康を蝕むことは古くから指摘されてきましたが、具体的にどれだけ歩けばその悪影響を打ち消せるのかという問いに対し、これほどまでに精密な解を与えた研究は...
血圧

血圧が目標範囲内に維持されていた時間の割合TTR(Time in Target Range)の重要性

はじめに 高血圧診療において、私たちは長い間「点」の評価、あるいはせいぜい「平均」という「面」の評価に頼ってきました。しかし、診察室での一過性の血圧や、数日間の平均値だけでは、患者さんの脳内で刻一刻と進行する微細な損傷を完全に見抜くことはで...
食事 栄養

心臓を守るのは地図上の距離か、それとも我々の心か:食環境の主観的認識と心血管リスク

はじめに 現代社会において、健康的な食事を維持できるかどうかは、個人の意志の強さだけで決まるものではありません。私たちが暮らす近隣の環境、すなわち「食環境」が、その人の心血管疾患リスクを左右するという事実が、大規模な疫学調査によって浮き彫り...
食事 栄養

超加工食品が摂取カロリーを増大させる

はじめに 2019年、ケビン・ホール博士らが発表した「超加工食品が摂取カロリーを増大させる」という衝撃的な報告は、世界中の栄養学研究者や公衆衛生当局を驚かせました。しかし、なぜ未加工の食事を摂ると、私たちは意志力に頼ることなく、自然とエネル...
女性医療

非貧血性鉄欠乏がアスリートを蝕む真実

はじめに 鉄欠乏といえば、多くの臨床医やアスリートは「ヘモグロビン(Hb)値の低下」、すなわち貧血を連想します。しかし、本論文は、Hb値が正常であっても鉄貯蔵が枯渇しているだけで、アスリートのパフォーマンスが劇的に、そして不可逆的とも思える...
心拍/不整脈

HFpEFにおけるβ遮断薬と永久ペースメーカの相乗的生存戦略

はじめに 心不全パンデミックという言葉が現実味を帯びる現代において、左室駆出率が維持された心不全(HFpEF)は、循環器内科医が直面する最も難解なパズルの一つです。駆出率が低下した心不全(HFrEF)では、β遮断薬やRAAS阻害薬、SGLT...
食事 栄養

中国を襲うLDLコレステロール関連疾患

初めに 中国における脂質管理の現状と未来を鮮明に描き出したこの研究は、公衆衛生の専門家のみならず、健康を志向するすべての知識層に衝撃を与える内容です。ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・カレッジ・オブ・カーディオリオロジー(JACC)に掲載さ...
心臓血管

手根管症候群と心アミロイドーシス早期診断

はじめに 心不全。その言葉の背後には、しばしば不可逆的な心筋の変性と、予後の厳しさがつきまといます。特に高齢者において、心不全の主要な原因として注目を集めているのがトランスサイレチン型心アミロイドーシス(amyloid transthyre...