耳鼻咽喉科関連

耳鼻咽喉科関連

鼻出血と高血圧:24時間血圧測定が明かす病態

はじめに 突然の鼻出血に見舞われ、洗面所で鮮血を前にして強い動揺を覚えた経験をお持ちの方は少なくないはずです。生涯において全人口のおよそ60%が少なくとも一度は鼻出血を経験し、そのうち約6%が医療機関を受診するとされています。救急外来や耳鼻...
耳鼻咽喉科関連

鼻血と高血圧の関係:7万人規模の大規模コホート

はじめに 日常診療や生活の中で、鼻血を経験したことがある方は少なくないはずです。多くの場合、鼻粘膜への物理的な刺激や乾燥が引き金となり、小児や若年層のキーゼルバッハ部位からの軽微な出血として自然に治まるため、私たちは鼻出血をどこか見慣れた軽...
女性医療

ピル・ホルモン製剤とめまい

はじめに  過去30年間にわたり、内耳の聴覚機能に対するホルモンの影響は徐々に解明されてきました。しかし、解剖学的に連続し、同じ体液を共有しているにもかかわらず、前庭機能におけるホルモンの役割は長らく不確実なままでした。現在、世界中で1億5...
女性医療

女性は本当にめまいになりやすいのか―前庭疾患における性差の実像

なぜ今、めまい診療に性差の視点が必要なのか 外来で「めまい」を訴える患者さんの顔ぶれを思い浮かべると、女性の割合が高いという印象を持つ臨床医は少なくないと思います。今回ご紹介するのは、その印象を疫学データと分子生物学的知見の両面から裏付けた...
女性医療

めまいとホルモン:前庭系と内分泌系のネットワーク

はじめに:なぜ「原因不明のめまい」にホルモンが関与しているのか 突然の激しい回転性めまいや、不快な浮動感に悩まされた経験を持つ方は少なくありません。従来、耳鼻咽喉科領域におけるめまいは、内耳の機械的なトラブルや前庭神経の不具合として捉えられ...
眼科

高齢者における視覚、聴覚、嗅覚、触覚の障害による死亡リスク上昇を最小限にする方法

はじめに:感覚の衰えは、単なる老化現象ではない 私たちは日常生活の中で、視覚、聴覚、嗅覚、触覚といった複数の感覚を無意識のうちに使いながら、世界を認識しています。ところが加齢とともにこれらの感覚は徐々に衰え、そのことが生活の質だけでなく、生...
耳鼻咽喉科関連

なぜ嗅覚障害と死亡リスクに強い関連があるのか?

はじめに 嗅覚は、食事の楽しみや危険察知、そして社会的交流に関与する、極めて多面的な感覚です。しかし、この「においを感じる力」は、私たちが思う以上に命の長さと密接に結びついていることがわかってきました。2020年にVan Regemorte...
耳鼻咽喉科関連

嗅覚の衰えが心臓病を予告する

序論:見過ごされてきた感覚の意味 私たちは視覚や聴覚の異常には敏感ですが、嗅覚の低下にはあまり注意を払いません。しかし高齢者において、嗅覚の衰えは単なる老化現象ではなく、生命予後を左右するサインであることが近年明らかになっています。今回、C...
医療全般

スギ花粉症が寿命を延ばす?──免疫の逆説と死亡リスク

はじめに スギ花粉症は日本における国民病といわれるほど有病率が高く、1998年には17.4%、2008年には26.5%、2019年には42.5%と急増しています。このアレルギー疾患は不快な症状をもたらす一方で、生命予後において予想外の“保護...
耳鼻咽喉科関連

味覚低下と死亡リスク

米国の国民健康・栄養調査(NHANES)データを活用し、25歳以降の味覚機能の主観的な低下と、その後の全死亡率との関連を前向きに検討した報告です。味覚低下が単なる加齢現象ではなく、重要な死亡リスクマーカーになり得ることを示した