睡眠の量
繰り返しになりますが、睡眠時間は、通常の成人であれば7-9時間を目標に取ることが推奨です。
7時間睡眠が基本で、ご自身のパフォーマンスを最大限発揮したい!という人は8-9時間目標にするとよろしいわけです。
睡眠の質
睡眠は、単なる休息時間ではありません。脳や身体のメンテナンスの時間と捉えましょう。
したがって、量を確保した上で、睡眠の質を考えたいです。
前回、睡眠構造、ステージのバランスの話に触れました。
レム睡眠 20%
ノンレム睡眠 80%
N1 <10% (浅い睡眠)
N2 50% (浅い睡眠)
N3 <20% (深い睡眠)
このバランスを保つ、特に深い睡眠を20%くらい、8時間睡眠なら1.5-6時間くらいを目安に確保できると「質の良い睡眠」と考えても良いかもしれません。
仮に、深い睡眠が足りなかったら、どのような対策を講じれば良いのでしょうか。
睡眠の質をあげる対策
部屋を暗くするとか、静かな環境にするとか、寝る前にスマホを見ないとか、色々な対策がありますが、もっとも大事なことは、
「日中に運動する」
です。
当たり前すぎて、つまらない、、、と思われる方も多いでしょう。
そうなのです。医療において大事なことは「当たり前でつまらないこと」であることが多いのです。
でも、当たり前のことをやるのって、意外と難しかったりします。
運動する時間などない!という方もいらっしゃるでしょう。運動でなくても、身体活動促進を心がけて、少しでも動く機会を増やしてください。通勤では、エレベーターでなく階段を使いましょう。自動車通勤の方は電車通勤に変えましょう。電車の席には座らず立っていましょう。タクシーやバスは使わず、歩きましょう。電車も一駅前で降りて一駅分歩きましょう。デスクに台をおいて、即席ステンディングデスクにして立位の時間を増やすのも一つの方法でしょう。ご自身ができそうなことを一つでも取り入れてみてください。
運動や、活発な身体活動は、エネルギー消費を促し、夜間の良き眠りを促します。
運動や、活発な身体活動は、心理的ストレスの緩和も促し、良き眠りを促します。
身体を動かした充実感を感じて、ポジティブな気持ちも促します。気持ちよく眠れます。
運動や、活発な身体活動は、睡眠を促す以外にもたくさんの健康的メリットがあります。
当たり前のことを、淡々と実践することが大事なのです。