血圧

中枢神経・脳

強化降圧療法で脳卒中リスクは上がるのか?下がるのか?

はじめに 脳卒中は世界的に依然として主要な死亡・障害原因の一つであり、特に東アジア地域では高い発症率を示しています。その最大の修正可能な危険因子は高血圧であり、収縮期血圧(SBP)の管理が脳卒中予防の鍵を握ります。しかし、至適な降圧目標値に...
血圧

強化降圧療法が網膜微小血管に及ぼす影響

はじめに 高血圧は「沈黙の殺人者」と呼ばれ、心血管系だけでなく全身の微小循環に影響を与えます。その中でも網膜は、脳や腎臓と類似した血管構造を持ち、微小血管病変を可視化できる「窓」として注目されています。これまで降圧療法が網膜血管構造に影響を...
血圧

強化降圧療法は生活の質を損なうのか?

はじめに 高血圧は世界で最も重要な心血管リスク因子のひとつであり、その管理目標は時代とともに変遷してきました。近年では、収縮期血圧(SBP)を120mmHg未満に抑える「強化降圧」の有効性が注目され、心筋梗塞や脳卒中の発症リスクを減らすこと...
血圧

高齢高血圧患者における強化降圧管理(Intensive Blood Pressure Control)の長期的効果

はじめに 高齢化が急速に進む現代社会において、高血圧管理は心血管疾患予防の要といえます。これまでの研究では、血圧をより厳格に下げることが脳卒中や心筋梗塞のリスクを減らす可能性が示されてきました。しかし、その効果がどの程度長期的に維持されるの...
血圧

オンラインの血圧測定画像は嘘だらけ? オンラインで流通する血圧測定写真の6枚に1枚しか正確でない

序論 血圧測定は臨床現場で最も頻繁に行われる検査の一つであり、高血圧診療の根幹をなしています。ところが、国際ガイドラインに従わない測定法は、実際の血圧値を±30 mmHg近くも歪める可能性があると報告されています。本研究は、主要ストックフォ...
血圧

拡張期血圧の上昇と低下:末梢血管と大動脈硬化から読み解く高血圧の進行

序論 血圧の上昇は単に「数値の異常」ではありません。そこには血管レベルでの機能的・構造的変化が反映されており、その病態を見極めることは予防や治療戦略を考えるうえで決定的に重要です。若年から中年にかけては拡張期血圧の上昇が目立ち、高齢になると...
生活環境

空気清浄機で降圧対策

はじめに 大気汚染、特に微小粒子状物質(PM2.5((Particulate Matter))など)は、心血管疾患のリスク因子として国際的に注目されています。なかでも血圧上昇は、比較的早期に観察できる健康影響として知られています。今回ご紹介...
血圧

降圧薬の降圧効果を高めるには、増量か?併用か?

はじめに 高血圧は世界的に最も重要な修正可能なリスク因子の一つであり、心筋梗塞、脳卒中、心不全など多様な心血管疾患の背景に存在します。収縮期血圧が1 mmHg低下するだけで、将来の心血管イベントリスクが約2%減少すると報告されていることから...
血圧

性格特性と高血圧リスク

はじめに 心血管疾患(CVDs)は世界的に主要な死因の一つであり、年間約1,790万人が命を落としています。日本においても、加齢やがんに次ぐ大きな死亡原因となっており、その中心的なリスク因子が高血圧です。高血圧は脳卒中や心筋梗塞、心不全、腎...
血圧

拡張期血圧のみ高い高血圧(Isolated Diastolic Hypertension, IDH)

2025 AHA/ACC Multisociety高血圧ガイドラインの記載を踏まえ、しばしば臨床上問題となる拡張期高血圧(Isolated Diastolic Hypertension, IDH)の病態と治療上の注意点を整理します。 Iso...