心臓血管

下大静脈センサーによる心不全自己管理 

はじめに 最新の心不全治療において、私たちの前に立ちはだかる最大の壁は「後手に回る管理」です。今回ご紹介するFUTURE HF II研究の結果は、その壁を打ち破り、患者自身が「預言者」のように自身の状態を予測し、能動的に介入する未来を提示し...
呼吸

AHIを超えた吸気筋トレーニングによるOSA治療

はじめに 閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)の治療において、私たちは長らく持続陽圧呼吸療法(CPAP)をゴールドスタンダードとして仰いできました。しかし、そのアドヒアランス低下という厚い壁に、多くの臨床家が頭を悩ませてきたことも事実です。2026...
女性医療

「見えない家事」の真実:認知労働のジェンダー格差

初めに 家庭内で展開される「労働」の正体について、私たちはこれまであまりにも無知であったのかもしれません。ハーバード大学のアリソン・P・ダミンジャーによる博士論文「Thinking Gender: The Cognitive Dimensi...
依存症

喫煙で硬くなる女性の心臓

はじめに 心血管疾患の予防医療において、喫煙が最大級のリスク因子であることは疑いようのない事実です。しかし、最新の研究は、喫煙が心臓の構造に与えるダメージが男女で均等ではないという、臨床現場を震撼させる事実を突きつけました。心筋のしなやかさ...
医療全般

外傷カレンダー:日本人はいつ大怪我をするのか?

はじめに 外傷の発生は、一見すると予測不能な不幸の連鎖のように思えるかもしれません。しかし、私たちの社会活動が一定のリズムに基づいている以上、その影として現れる外傷にもまた、特有の秩序が存在するはずです。これまで、外傷の疫学的研究は特定の祝...
生活環境

入浴中の溺死、俗にいうヒートショック、最高リスクの「魔の日」とはいつ?

はじめに 日本における入浴習慣は、単なる清潔保持を超えた文化的象徴であり、健康増進の手段として親しまれてきました。しかし、その背後には世界でも類を見ないほどの高頻度で発生する「浴槽内溺死」という深刻なリスクが潜んでいます。今回、奈良県立医科...
脂質代謝

スタチン服用で筋症状が出てしまい、服薬断念した人に残された服薬再開の道

はじめに 医学の歴史において、スタチン製剤ほど心血管疾患の予防に寄与してきた薬剤は他に類を見ません。しかし、臨床現場では常に一つの大きな壁に突き当たります。それが、筋肉痛などの自覚症状を理由とした服用中断です。驚くべきことに、これまでの大規...
脂質代謝

スタチン不耐容患者 エゼチミブvs ベムペド酸

はじめに 医療における脂質管理の歴史は、スタチンという革命的な薬剤の登場によって大きく塗り替えられました。しかし、その輝かしい功績の影で、副作用への懸念や実際の筋肉症状によって治療を断念せざるを得ない「スタチン不耐容」という課題が、臨床現場...
脂質代謝

新しいコレステロール低下薬「ベムペド酸」の作用機序、薬物動態、薬物相互作用

はじめに 動脈硬化性心血管疾患(atherosclerotic cardiovascular disease;ASCVD)の抑制において、LDLコレステロール(low-density lipoprotein–cholesterol ;LDL...
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新しいコレステロール治療薬「ベムペド酸」

はじめに 脂質管理の歴史において、HMG-CoA還元酵素阻害薬、いわゆるスタチンの登場は心血管疾患予防のパラダイムを劇的に変えました。しかし、臨床の現場では依然として「スタチン不耐容」という高い壁が立ちはだかっています。患者の7%から29%...