痛み

10日以内の短期NSAIDs服用は本当に「安全」なのか

背景 NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)は、痛みと炎症を素早く抑える一方で、心血管(CV)、腎、消化管(GI)、呼吸器の有害事象が問題になりやすい薬です。2015年には米FDAが心筋梗塞・脳卒中リスクに関する警告を強化し、短期でも注意が...
食事 栄養

アボカドとマンゴー:糖尿病予備軍の血管内皮機能や血圧を改善

はじめに 現代社会において、糖尿病予備軍という状態は、単なる血糖値の境界線ではありません。それは、血管内皮機能の低下から始まり、心血管疾患へと続く静かな崩壊の序曲です。成人の3人に1人がこのリスクに晒されており、その多くが自覚症状のないまま...
失神、意識消失

失神患者におけるPR間隔と再発リスク、死亡リスク

はじめに 失神は救急外来受診者の0.8%から2.4%を占め、入院理由の約6%にものぼる極めて一般的な病態です。その多くは一過性の良性経過を辿ると考えられがちですが、実際には背後に潜む基礎疾患によって、その後の死亡率や心血管イベントのリスクは...
Digital Health

スマホで首を写せば脳と心臓の未来がわかる

はじめに 私たちのポケットに収まっているスマートフォンが、今や高度な医療診断装置へと変貌を遂げようとしています。循環器領域において、血管の硬さ、すなわち動脈剛性は心血管リスクのみならず、脳の健康状態を測る極めて重要な指標です。特に心臓に近い...
脂質代謝

スタチンの添付文書に記載されている様々な副作用で、本当に起こり得るものはどれ?

はじめに 長年、スタチン製剤は心血管疾患予防の要として君臨してきましたが、同時に「副作用が多い薬」という汚名も着せられてきました。製品ラベルには、筋肉症状や糖尿病リスクのみならず、記憶障害、うつ、睡眠障害、勃起不全といった多岐にわたる項目が...
脂質代謝

スタチンでどのくらい糖尿病のリスクが上がるのか?

はじめに アテローム性動脈硬化性心疾患(ASCVD)の予防において、HMG-CoA還元酵素阻害薬、いわゆるスタチンは現代医学における最強の武器の一つです。LDLコレステロールを約38.7 mg/dL(1 mmol/L)低下させるごとに主要な...
Uncategorized

スタチン服用後の筋症状:真にスタチンが原因であるのは15人に1人以下

はじめに スタチン製剤と筋肉痛を巡る長きにわたる論争に、ついに終止符が打たれました。オックスフォード大学を中心とするコレステロール治療試験に関する共同研究(Cholesterol Treatment Trialists' (CTT) Col...
痛み

高齢者がNSAIDsを服用する前に認識すべきこと

はじめに 高齢者診療で「とりあえず痛み止め」は、もう通用しません。非ステロイド性抗炎症薬(non-steroidal anti-inflammatory drugs,;NSAIDs)は、疼痛と炎症に非常に有効で、臨床現場の即効性も高い薬剤で...
心臓血管

左利きという心血管リスク:血管内皮と自律神経の不協和音

はじめに 私たちは日常生活において、利き手を単なる個性のひとつ、あるいは脳の側性化を示す象徴として捉えています。しかし、医学の世界では古くから、左利き(left-handed;LH)の人々が直面する特有の健康課題が議論されてきました。過去の...
消化器科

アスピリンなしの抗血小板療法におけるプロトンポンプ阻害薬の落とし穴

はじめに 心臓カテーテル治療後の薬物療法において、今まさに大きなパラダイムシフトが起きています。それは、長年標準とされてきたアスピリンをあえて使用しない「アスピリンフリー」という戦略です。しかし、この革新的な歩みの陰に、意外な伏兵が潜んでい...