心拍/不整脈

日本人の心臓は「左心房は小さいが、そこから生えている左心耳だけが突出して大きい」

はじめに 心房細動に伴う脳卒中の90%以上は、左心耳という小さな袋状の組織で形成される血栓に起因します。この左心耳を物理的に閉鎖する左心耳閉鎖術(LAAC)は、抗凝固療法の継続が困難な患者さんにとっての福音となりました。しかし、この治療の鍵...
心拍/不整脈

左心耳の形と心房細動血栓形成リスク

はじめに 心房細動(AF)は現代社会において最も頻度の高い不整脈であり、その最大の脅威は塞栓症、特に脳卒中です。私たちは長年、CHA2DS2-VAScスコアという指標を用いて患者のリスクを推定してきました。しかし、このスコアが同じであっても...
心拍/不整脈

過活動膀胱治療薬ソリフェナシンとミラベグロンの心房細動リスク

はじめに 過活動膀胱(Overactive bladder;OAB)は、高齢化社会において極めて一般的な疾患であり、その治療薬は多くの患者の生活の質を支えています。しかし、これらの薬剤が心臓の微細なリズムを乱す可能性については、これまで断片...
依存症

受動喫煙(Secondhand smoke)の健康被害のまとめ

はじめに 受動喫煙は、他人の喫煙によって発生する煙(主に副流煙+呼出煙)を、本人が非喫煙者として吸い込む曝露です。重要なのは「自分が吸っていない」場合でも、煙に含まれる多数の有害化学物質(発がん物質、酸化ストレスを増やす物質、微小粒子など)...
依存症

受動喫煙が非喫煙者の血管を蝕み、高血圧を招く

はじめに 世界中で成人の約30パーセントが罹患しているといわれる高血圧は、心血管疾患や脳卒中、そして突然死の最大の独立したリスク因子であり、その予防は公衆衛生上の最優先課題です。しかし、高血圧患者の多くはその発症を自覚しておらず、適切な治療...
血圧

血圧測定前の安静時間は必要なのか?

序論:血圧測定という「聖域」への再考 現代の臨床医学において、血圧測定ほど普遍的でありながら、同時にその手順が形骸化している手技はないかもしれません。世界中で約14億人が高血圧を抱えており、そのうち適切に管理されているのはわずか5人に1人と...
歯科

糖尿病が唾液を介して虫歯を助長する

はじめに 糖尿病患者の口腔内で何が起きているのか。この古くからの問いに対し、最新のメタボロミクスとメタゲノミクスが、驚くべき「体内からの供給」の実態を暴き出しました。私たちは通常、虫歯の原因を「口から摂取した砂糖」に求めますが、本研究は、高...
消化器科

Metabolic dysfunction-associated steatotic liver disease:代謝機能障害関連脂肪性肝疾患

はじめに:MASLD-名称変更が示唆するパラダイムシフト かつてNAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)と呼ばれていた疾患は、現在、MASLD(Metabolic dysfunction-associated steatotic liver...
消化器科

痩せていても脂肪肝。あなたは大丈夫?

はじめに 非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は、世界人口の約4分の1に影響を及ぼす公衆衛生上の巨大な課題です。一般に、脂肪肝は過体重や肥満の結果と考えられがちですが、実際には標準体重の個人においても発症します。これが「痩せ型NAFLD...
消化器科

アジアに多い、非肥満型非アルコール性脂肪性肝疾患

アジアを襲う「静かなるパンデミック」の正体とパラドックス かつて過栄養に関連する疾患は西洋諸国の象徴とされてきましたが、過去20年間におけるアジアの都市化、身体活動の低下、あるいは食生活の欧米化は、この地域の疾病構造を根底から覆しました。現...