産業医面談も含めて、心身に問題を抱える様々な方々とお話しする機会があります。
多くの方に共通しているのは、
「忙しくて、運動できない」
「時間がなくて、睡眠時間が確保できない」
といった言葉です。
自分としても、決して人ごとではありません。
誰でも、ストレスフルな環境に置かれると冷静な判断、適切な判断、俯瞰する視点、長期的な視点、、が失われて行きます。
そしてついつい目先のこと、短期的なことにとらわれて行きます。
運動をすることで、心が落ち着き、考えが豊かになり、前向きになれます。
運動をすると骨格筋によりPGC-1α1なるタンパク質が生成され、それにより、キヌレニンというメンタル不調と関連する物質が無効化されるというプロセスが報告されています。
単なる、気分の問題ではないのです。
睡眠を十分取ることで、心にゆとりが持て、身体も健やかになり、より理論的な考えを持てます。視野も広がります。仕事のパフォーマンスも上がります。
こちらも、科学的に証明されています。
もしかしたら、
「運動をしていないから、忙しい」
「十分な睡眠をとっていないから、時間がない」
のかもしれません。
心おだやかに内省する時間を、少しでも良いので日常の中に作りたいものです。
【参考文献】
・Agudelo LZ, Femenía T, Orhan F, et al. Skeletal muscle PGC-1α1 modulates kynurenine metabolism and mediates resilience to stress-induced depression. Cell. 2014;159(1):33-45.
・Schlittler M, Goiny M, Agudelo LZ, et al. Endurance exercise increases skeletal muscle kynurenine aminotransferases and plasma kynurenic acid in humans. Am J Physiol, Cell Physiol. 2016;310(10):C836-40.
・Belenky G, Wesensten NJ, Thorne DR, et al. Patterns of performance degradation and restoration during sleep restriction and subsequent recovery: a sleep dose-response study. J Sleep Res. 2003;12(1):1-12.