安静時心拍数45/分くらいでも悪くない

心臓病の人の安静時心拍数

多くの研究がありますが、例えば、
75歳未満の慢性心不全の方なら、心拍数は50台前半で死亡リスクが低くなります。
75歳以下ですと,68/分が最もリスクが低く、それ以上でも、それ以下でも死亡リスクが高くなります。
(Mayo Clin Proc.2015;90(6):765-772)

冠動脈疾患(心筋梗塞や狭心症)の方ですと、83/分以上になると死亡リスクが高くなります。
少なくとも62/分未満が良さそうです。(Eur HeartJ, 26:967 -974,2005.)

心臓病ではない人の安静時心拍数

心臓病ではない人でも、安静時心拍数が高いほど、死亡リスクが高く、安静時心拍数が低いほどリスクも低いとする研究は複数あります。

それらをメタ解析した論文も発表されています。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26598376
Zhang D, Shen X, Qi X. Resting heart rate and all-cause and cardiovascular mortality in the general population: a meta-analysis. CMAJ. 2016 Feb 16;188(3):E53-E63. doi: 10.1503/cmaj.150535. Epub 2015 Nov 23. PMID: 26598376; PMCID: PMC4754196.

46研究のメタ解析で、1,246,203人の人が対象になっています。上記リンクのグラフをぜひ見ていただきたいのですが、安静時心拍数が高いほど、死亡リスクが高く、安静時心拍数が低いほどリスクも低くなっています。安静時心拍数が10/分上がる毎に、死亡リスクが9%上がります。

このグラフの範囲では、安静時心拍数45/分が一番リスクが低くなっています。

スマートウォッチで記録された自分の安静時心拍数が遅く、心配になっている人も少なくないのですが、上記結果をみると少しは安心するのではないでしょうか。

あなたの安静時心拍数はいくつくらいですか?

それでも心配があるようでしたらご相談ください。

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