生活環境

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光曝露と心臓迷走神経活動の関係

はじめに ヒトの生理と行動は光の影響を強く受けています。視覚的刺激としての光に加えて、光は内分泌系や自律神経系を介して睡眠、情動、覚醒状態をも制御します。近年、特に注目されているのが「光曝露による心臓迷走神経活動(cardiac vagal...
ポジティブ心理学

通勤と主観的幸福感・メンタルヘルスの関連性

はじめに 現代社会において、通勤は多くの人々の日常生活に深く根付いた習慣的行動です。英国労働組合会議(TUC)の報告によれば、2009年時点で英国南東部の労働者は、前年比31時間も通勤時間が増加しています。このような時間的負担は、人々の主観...
生活環境

ゴルフ場周辺居住とパーキンソン病リスク

はじめに ゴルフは心身の健康に良いスポーツとして知られています。しかし、その舞台となるゴルフ場の維持には多量の農薬が用いられており、周辺環境への影響が懸念されています。特に近年注目されているのが、パーキンソン病(Parkinson dise...
生活環境

サマータイム廃止の必要性と公衆衛生への影響

はじめに 2025年4月にJAMAに掲載された記事は、サマータイム(Daylight Saving Time: DST)が人間の健康に及ぼす影響について、医学的エビデンスに基づいて警鐘を鳴らす内容です。著者らは、DSTが引き起こす概日リズム...
生活環境

南米先住民ツィマネ(Tsimane)族における冠動脈硬化の驚異的な低頻度―生活様式と心血管健康の深い関係

はじめに 冠動脈疾患(CAD)は依然として世界的な死亡原因の上位を占めており、その発症には高LDLコレステロール、高血圧、糖尿病、喫煙など、よく知られた危険因子が関与しています。これまでの疫学的研究では、これらの因子がCAD全体の90%以上...
医療全般

黄砂(Asian Dust)と健康リスク

はじめに 春先、東アジアに黄色い空が訪れる現象をご存知でしょうか。アジアダスト、通称「黄砂」は、モンゴルや中国内陸部の砂漠地帯から巻き上げられた大量の鉱物粒子が、大気の流れに乗って日本や韓国、台湾を含む東アジア全域に運ばれてくる自然現象です...
生活環境

概日リズム(体内時計)障害と心臓・代謝障害

概日リズムの破綻が糖尿病や心血管疾患(CVD)と密接に関連していることが示されています。2024年の論文「Circadian dysfunction and cardio-metabolic disorders in humans」をご紹介します。
生活環境

海鳥とプラスチック汚染:多臓器不全と神経変性 我々人間は大丈夫?

海鳥の体内でのプラスチック摂取による影響をプロテオミクス解析によって解明し、従来の生理学的指標では見落とされがちな多臓器不全や神経変性の兆候を明らかにしました。
生活環境

家事と高血圧リスクの関係;家事やりすぎは高血圧になる!?

中国の全国規模のコホート研究は、 「家事活動」が高血圧リスクに与える影響を科学的に検証したものです。
生活環境

NIPPON DATA90から読み解く、日本における健康寿命とリスク要因 

NIPPON DATA90は、日本全国地域住民を対象にしたコホート研究です。特に65歳時点の健康寿命に着目し、「血圧」「BMI」「喫煙」「糖尿病」という4つの主要な非感染性疾患(NCD)リスク因子が、健康寿命にどのような影響を及ぼすのかを検討しています。