心拍/不整脈

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洞不全症候群の薬物治療の新たな選択肢?GLP-1受容体作動薬

序論:GLP-1受容体作動薬の二面性 グルカゴン様ペプチド-1受容体作動薬(GLP-1 RA)は、2型糖尿病や肥満の治療において大きな進歩をもたらしてきました。臨床試験では、主要心血管イベントを14%減少させ、全死亡率を12%低下させること...
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洞不全症候群の薬物治療 テオフィリンとシロスタゾール 

序論 洞不全症候群(sick sinus syndrome, SSS)は高齢者を中心にみられる徐脈性不整脈であり、疲労、めまい、呼吸困難、失神といった症状を呈します。第一選択の治療は恒久的ペースメーカー植込みであり、生命予後や失神予防におい...
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歳をとるとなぜ洞結節機能が低下するのか?

序論 心臓の拍動は生涯に20億回以上繰り返され、その律動を支えるのが洞房結節(sinoatrial node: SAN)です。しかし、加齢とともにこの主要なペースメーカーの機能は低下し、洞不全症候群(sinus node dysfuncti...
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洞不全症候群と生活習慣 ― 洞不全症候群を予防することはできるのか?

序論 洞不全症候群(Sick Sinus Syndrome, SSS)は洞結節の機能不全により発症する重篤な不整脈です。洞性徐脈や洞停止、発作性心房細動など多彩な臨床像を呈し、重症例では失神や突然死のリスクを伴います。発症の中心は加齢に伴う...
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洞不全症候群と心房細動の双方向性関係

はじめに 洞不全症候群(sick sinus syndrome, SSS)は洞結節の機能障害によって徐脈や洞停止を呈する病態ですが、その臨床的意義は単なる徐脈にとどまりません。特に心房細動(atrial fibrillation, AF)と...
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洞不全症候群とは

はじめに 歌手の美川憲一さん(79歳)が「洞不全症候群(SSS: Sick Sinus Syndrome)」と診断され、ペースメーカー植込み術を受けたことを公表しました。 美川憲一が「洞不全症候群」を公表 ペースメーカー取り付け手術も報告「...
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心房細動に対する極低用量アミオダロン(50 mg/日)の長期安全性と臨床的意義

はじめに 心房細動(AF)のリズムコントロールは、肺静脈隔離術を中心とするカテーテルアブレーションの普及によって大きな進歩を遂げてきました。しかし、特に持続性AFでは再発率が高く、慢性的な基質の変化を伴うため、アブレーション単独では十分な成...
心拍/不整脈

心房細動アブレーション後の抗凝固療法は本当に必要か?

はじめに 心房細動(atrial fibrillation: AF)は最も頻度の高い不整脈であり、脳卒中の主要な原因の一つです。カテーテルアブレーションは洞調律維持やQOL改善に有効である一方で、長期的な抗凝固療法の必要性については依然とし...
女性医療

トランスジェンダー医療とQT間隔

はじめに トランスジェンダー医療は過去10年間で急速に発展し、現在では若年成人人口の0.5〜3.2%を占めると推定されています。性別適合ホルモン療法(gender-affirming hormone therapies ; GAHT)は、ト...
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左脚ブロック(LBBB)と心不全リスク

なぜ左脚ブロック(LBBB)が問題か LBBBは心不全(HF)と低左室駆出率(LVEF)を有する患者で死亡率上昇と結びつき、再同期療法(CRT)が有効であることはよく知られています。一方で、無症候の地域在住者で偶発的に見つかるLBBBが、そ...