心拍/不整脈

心拍/不整脈

日本人の心臓は「左心房は小さいが、そこから生えている左心耳だけが突出して大きい」

はじめに 心房細動に伴う脳卒中の90%以上は、左心耳という小さな袋状の組織で形成される血栓に起因します。この左心耳を物理的に閉鎖する左心耳閉鎖術(LAAC)は、抗凝固療法の継続が困難な患者さんにとっての福音となりました。しかし、この治療の鍵...
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左心耳の形と心房細動血栓形成リスク

はじめに 心房細動(AF)は現代社会において最も頻度の高い不整脈であり、その最大の脅威は塞栓症、特に脳卒中です。私たちは長年、CHA2DS2-VAScスコアという指標を用いて患者のリスクを推定してきました。しかし、このスコアが同じであっても...
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過活動膀胱治療薬ソリフェナシンとミラベグロンの心房細動リスク

はじめに 過活動膀胱(Overactive bladder;OAB)は、高齢化社会において極めて一般的な疾患であり、その治療薬は多くの患者の生活の質を支えています。しかし、これらの薬剤が心臓の微細なリズムを乱す可能性については、これまで断片...
Digital Health

心房細動患者のSNSでのつぶやき

はじめに 大規模言語モデル(LLM)という現代最高の知性が、循環器領域で最も頻度の高い不整脈である「心房細動」と、それに翻弄される患者たちの深層心理を鮮やかに描き出しました。スタンフォード大学の研究チームが発表したこの論文は、単なるデータ解...
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心拍回復(Heart rate recovery:HRR)は、生体の「生理学的予備能」の統合マーカーである

はじめに 老化という不可逆的なプロセスにおいて、暦年齢と生理学的年齢の乖離をいかに測定し、介入するかは現代医学の至上命題です。最新の研究レビューによれば、運動終了直後の心拍数の減衰、すなわち心拍回復(Heart rate recovery:...
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アスリートの徐脈、スポーツ心臓は「才能」だった?

はじめに 持久系アスリートの身体が示す生理的適応の中でも、安静時心拍数の著しい低下、いわゆる「アスリート徐脈」は古くから医学的関心の対象となってきました。一般的には、トレーニングによる迷走神経緊張の亢進や、洞結節のリモデリングなどがその主因...
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心拍変動(HRV)は、HPA軸(視床下部-下垂体-副腎皮質系)と自律神経の連携、炎症への影響を含む、全身の適応性(アロスタシス)のバイオマーカーである

はじめに 現代社会におけるストレスの慢性的な存在は、身体的および精神的な健康に広範な悪影響をもたらすことが知られています。この複雑なストレス応答のメカニズムを非侵襲的かつ定量的に捉える指標として、心拍変動(Heart Rate Variab...
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心拍変動(HRV)は、内因性能力(Intrinsic Capacity)、レジリエンス(回復力)の指標

はじめに 老化という不可逆的なプロセスにおいて、私たちが真に追求すべきは単なる生存期間の延長ではなく、生命の質を形作る「内因性能力(Intrinsic Capacity)」の維持です。世界保健機関(WHO)が提唱したこの概念は、身体的・精神...
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心房細動による記憶力低下とそのメカニズム、対策

はじめに 心房細動は、世界で最も一般的な持続性不整脈であり、その負担は単なる脳卒中のリスク増大にとどまりません。臨床データによれば、心房細動患者の実に22パーセントから51パーセントが、持続的な記憶障害を呈しているという驚くべき事実がありま...
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あなたの心室期外収縮(PVC)は、どこから発生している?

序論 — 従来の「量」から「質」へのパラダイムシフト 臨床循環器学において、心室期外収縮(PVC)と心不全、特に心室収縮機能不全との因果関係は、PVC誘発性心筋症として古くから知られてきました。これまでの議論の多くは、24時間心電図における...