心拍/不整脈

心拍/不整脈

カテーテルアブレーションに伴う冠動脈損傷

はじめに 心臓不整脈治療におけるカテーテルアブレーションは、心房細動や心室性不整脈など幅広い不整脈に対して高い有効性を示す治療法です。しかしながら、この手技には冠動脈損傷というあまり注目されてこなかった重篤な合併症のリスクが潜在しています。...
中枢神経・脳

心房細動アブレーションで認知症予防;拍動とグリアリンパ系(glymphatic system)

はじめに  心房細動(AF)は、脳卒中や死亡のリスク要因として知られていますが、近年は脳卒中がなくても認知症や軽度認知障害のリスクを上昇させることが報告され、臨床上の注目が高まっています。また、AFが全原因性認知症や血管性認知症のみならず、...
心拍/不整脈

ペースメーカー植込みを要した元アスリート:持久系アスリートと徐脈性不整脈

はじめに:アスリートの徐脈は本当に“生理的”か? 運動生理学の教科書において、アスリートに見られる徐脈や軽度の房室(AV)ブロックは、心臓が高い効率をもって拍出を担う結果としての「良性の適応」と記載されています。特に持久系スポーツにおいては...
心拍/不整脈

アスリートの徐脈は安全なのか? 潜在するリスク

はじめに 長期間にわたるスポーツ活動、特に持久系スポーツは、トレーニングを受けていない一般の人々では異常とされる心電図パターンを引き起こすことが知られています。中でも、洞徐脈や房室(AV)ブロックなどの徐脈性不整脈は、アスリートにおいて頻繁...
心拍/不整脈

運動しても心拍数が上がらない;変時不全(Chronotropic Incompetence)

運動中に「なぜかすぐ息が切れる」「疲れやすい」と感じるのに、スマートウォッチを見れば心拍数は大して上がっていない。こうした現象に心当たりのある方は、もしかすると「変時不全(Chronotropic Incompetence:CI)」という状...
心拍/不整脈

フルマラソン・ハーフマラソンにおける心停止の発生

長距離ランニング大会、特にマラソンやハーフマラソンは近年、ますます人気が高まり、多くの人々が健康維持や達成感を求めて参加しています。しかし、こうした大会において、心停止という深刻な医療事故が発生することもあります。心停止の発生率やその結果に...
Digital Health

Daily Heart Rate Per Step (DHRPS) — スマートウォッチから得られる新たな心血管疾患リスク指標

はじめに 近年、FitbitやApple Watchなどのスマートウォッチ、ウェアラブルデバイスは、個人の健康管理ツールとして急速に普及しています。これらのデバイスは、心拍数や歩数などの生体データを継続的に収集し、ユーザーにリアルタイムなフ...
心拍/不整脈

心房細動アブレーション後の抗凝固薬中止

カテーテルアブレーション(CA)の技術進歩により、AFの根治的治療が可能となりつつあります。アブレーション後のOACの継続または中止については、明確なコンセンサスがありません。本研究は、CA成功後のOAC中止が血栓塞栓症や主要出血イベント、全死亡にどのように影響するか
心拍/不整脈

ペースメーカー、左脚ブロック、WPW症候群などによる異常伝導誘発性心筋症

慢性右室ペーシング(RV pacing ; RVP)、左脚ブロック(LBBB)、早期興奮症候群(pre-excitation syndrome)、これらによる異常伝導誘発性心筋症(ACI-CM)のメカニズム、有病率、診断、治療について解説します。
心拍/不整脈

心室性期外収縮に潜む左室瘢痕のリスク評価

右脚ブロック(right bundle branch block, RBBB)パターンのPVCの特定の特徴が左室瘢痕の有無を予測する指標となるか、心臓MRI(cardiac magnetic resonance, CMR)によるLGEの有無、ECG所見との関連性を評価しました。