糖尿病関連

GLP-1受容体作動薬の多様な可能性

GLP-1はインスリン分泌促進、グルカゴン抑制、胃内容排出遅延、食欲抑制といった多面的な作用を持ちます。GLP-1RAは、糖尿病治療の枠を超えて、肥満、NASH、神経変性疾患、内分泌異常など、次世代の代謝医療の中核を担う存在になりつつあります
心拍/不整脈

ペースメーカー、左脚ブロック、WPW症候群などによる異常伝導誘発性心筋症

慢性右室ペーシング(RV pacing ; RVP)、左脚ブロック(LBBB)、早期興奮症候群(pre-excitation syndrome)、これらによる異常伝導誘発性心筋症(ACI-CM)のメカニズム、有病率、診断、治療について解説します。
心臓血管

完全内視鏡下ロボット僧帽弁修復術の革新

完全内視鏡下ロボット僧帽弁修復術は、ロボット手術の新たな地平を切り開く手法です。本技術は、ポートのみ(最大8mm)を使用し、肋骨の開大を完全に回避することで、より低侵襲で精度の高い手術を可能にします。
生活環境

概日リズム(体内時計)障害と心臓・代謝障害

概日リズムの破綻が糖尿病や心血管疾患(CVD)と密接に関連していることが示されています。2024年の論文「Circadian dysfunction and cardio-metabolic disorders in humans」をご紹介します。
生活環境

海鳥とプラスチック汚染:多臓器不全と神経変性 我々人間は大丈夫?

海鳥の体内でのプラスチック摂取による影響をプロテオミクス解析によって解明し、従来の生理学的指標では見落とされがちな多臓器不全や神経変性の兆候を明らかにしました。
女性医療

女性の生涯における睡眠障害と生殖ホルモンの役割

睡眠は健康維持に不可欠な生理機能であり、その質の低下は生活の質を著しく損ないます。女性は男性よりも睡眠障害を経験する頻度が高く、特に月経周期、妊娠、閉経といった生殖ホルモンの変動が関わるライフイベントにおいて、睡眠の質が著しく変化することが知られています。
女性医療

更年期における睡眠障害の病態生理と管理

更年期、80~90%の女性が血管運動症状(ほてりや発汗)、泌尿生殖器症状(乾燥や頻尿)、認知機能の変化、精神的な不安定さ、そして睡眠障害を経験します。特に睡眠障害は、更年期女性の約35~60%に発生し、心血管疾患、糖尿病、肥満、うつ病などのリスクを高めることが知られています。
アルコール

プライマリ・ケアにおけるアルコール使用障害(AUD)治療薬の拡充

はじめに アルコール使用障害(Alcohol Use Disorder: AUD)は、米国の成人の約10.9%(2900万人)が罹患する深刻な健康問題です。2020年から2021年にかけて、過剰飲酒に関連する死亡者数は年間17万8000人に...
女性医療

ホルモン避妊薬と静脈血栓塞栓症(VTE)リスク

はじめに ホルモン避妊薬は世界中の多くの女性が使用する避妊手段ですが、その使用が静脈血栓塞栓症(VTE)のリスクを増加させることは以前から指摘されてきました。しかし、新しい低用量エストロゲン製剤や新規プロゲスチン、バイオアイデンティカルエス...
心拍/不整脈

心室性期外収縮に潜む左室瘢痕のリスク評価

右脚ブロック(right bundle branch block, RBBB)パターンのPVCの特定の特徴が左室瘢痕の有無を予測する指標となるか、心臓MRI(cardiac magnetic resonance, CMR)によるLGEの有無、ECG所見との関連性を評価しました。