食事 栄養

脂質代謝

飽和脂肪酸と健康:栄養素から食品ベースの視点へ

はじめに 飽和脂肪酸(saturated fatty acids, SFA)は長らく「心血管疾患の主要な危険因子」とみなされ、米国をはじめとする多くの食事ガイドラインで総摂取エネルギーの10%未満に制限するよう推奨されてきました。しかし、本...
食事 栄養

動物性・植物性たんぱく質摂取と死亡リスクに関する再検証 ― NHANES III解析からの新知見

はじめに 近年、たんぱく質摂取の健康影響について議論が続いています。特に動物性たんぱく質は、がんや心血管疾患(CVD)のリスクを高めるのではないかという懸念が繰り返し提示されてきました。一方で、植物性たんぱく質の摂取は健康長寿に資するとの報...
食事 栄養

ラーメン摂取と死亡リスク:山形コホート研究からの新たな示唆

はじめに 日本人にとってラーメンは国民的食文化の象徴であり、他の麺類(そば・うどん)よりも購入頻度が高い食品です。しかし、その一杯には多量の塩分が含まれており、過剰摂取は高血圧や脳卒中、さらには胃がんリスクを高める可能性が懸念されてきました...
消化器科

揚げ物が身体に悪いメカニズム;腸内細菌叢、肥満・心代謝疾患の関連

はじめに 日常的に食卓に並ぶ「揚げ物」は、その手軽さと嗜好性の高さから多くの人々に親しまれています。しかしその一方で、心血管疾患や糖尿病などの生活習慣病との関連が繰り返し指摘されてきました。これまでの疫学研究は、揚げ物摂取と肥満やメタボリッ...
食事 栄養

ダイエットとしてのファスティング(断食)、どのやり方が最も優れているのか?RCT99件を統合したメタ解析

はじめに 現代の食環境では、飽食こそが生活習慣病の温床となっています。これに対抗する手段として、古来から断食が注目されてきました。中でも近年、科学的文脈で再評価されているのが「間欠的断食(intermittent fasting:IF)」で...
糖尿病関連

2型糖尿病患者における血圧管理の新戦略:DASH4D食とナトリウム制限 

はじめに:食事療法は薬に勝るか? 2型糖尿病(T2D)と高血圧は、しばしば同時に存在し、心血管イベントの主要な危険因子となります。T2D患者の約8割は高血圧を併発しており、その管理は動脈硬化性疾患や脳卒中、腎症予防において極めて重要です。し...
食事 栄養

若年女性の「原因不明の不調」と魚介類の摂取

はじめに:曖昧な不調と現代女性のこころとからだ 倦怠感、手足のしびれ、息切れ、下肢のだるさ、胃の張り、集中力低下など、明確な器質的疾患の裏付けがないにもかかわらず日常生活に支障をきたすような「原因不明の身体的訴え(unidentified ...
食事 栄養

塩分と血圧の深い関係

はじめに ナトリウム(Na)は生命維持に不可欠な陽イオンであり、その恒常性維持は生体内の電解質バランス、細胞外液量(ECF)、さらには血圧に直結しています。EllisonとWellingは、腎臓によるNa排泄制御を中心に、皮膚や免疫系などの...
心臓血管

食塩・ナトリウム摂取量と心血管疾患、血圧の関連を示した臨床試験

疫学研究(コホート研究)の知見 疫学研究、特に前向きコホート研究では、食塩・ナトリウム摂取量と心血管疾患リスクの関連が比較的一貫して示されています: Strazzulloらによる13の前向き研究(約17.7万人)のメタ分析では、高い塩分摂取...
医療全般

過剰な食塩摂取を避けるべきだが、個人の努力では難しい

はじめに:食塩は「白い毒」か、それとも必要不可欠な栄養か 食塩(NaCl)は人類にとって不可欠な栄養素であり、文化や歴史の中でその重要性が語られてきました。しかし現代においては、この必須ミネラルの「過剰」が深刻な健康問題を引き起こしています...